設定


サーバー間の複製用にデータベース ACL を設定する
データベース ACL にサーバー名を追加する方法は、ユーザー名を追加する場合と同じです。ACL でサーバーに与えられているアクセスレベルで、そのサーバーがレプリカに複製できる変更内容が決まります。

ACL のデフォルトのサーバーグループ

どのデータベース ACL にも、デフォルトで [LocalDomainServers] と [OtherDomainServers] の 2 つのサーバーグループがあります。


注: [LocalDomainServers] や [OtherDomainServers] に組織外のサーバー名を追加しないでください。この 2 つのグループはデフォルトで全データベースに含まれ、高いアクセスレベルが設定されている場合があります。代わりに、組織が情報を交換する外部サーバーには、たとえば External Servers というような名前の専用のグループを作成します。その後で、必要に応じてデータベース ACL にこのグループを追加します。

アクセスレベル権限

アクセスレベルごとに、次の権限の有効、無効を設定します。


通常サーバーに対しては、選択したアクセスレベルが許可する権限をすべて有効にします。こうすると、サーバーにユーザー以上のアクセス権があることになり、ユーザーの変更内容をすべて複製できます。しかし、各ユーザーの権限を無効にしないで、特定の変更内容の複製を防ぐには、ACL のサーバーエントリの権限を個別に無効にします。

たとえば、特定サーバーにあるデータベースの文書の削除が複製されないようにするには、そのサーバーの ACL エントリで [文書の削除] を無効にします。こうすると、ACL で [文書の削除] の権限を持つユーザーが文書を削除しても、削除が複製されません。

さらに、ハブスポーク設定では、複製がハブに戻されて、ビュー、フォルダ、共有列、ナビゲータなどの設計要素に影響を与える可能性があります。スポークサーバーが設計要素の変更内容をハブに複製するのを防ぐには、各スポークサーバーの ACL エントリで [共有フォルダ/ビューの作成] の権限を無効にします。

表 1. 最上位から最下位までのサーバーアクセスレベル
アクセスレベル サーバーが送信できる変更内容 担当者
管理者
  • ACL 設定
  • データベース暗号化設定
  • 複製設定
  • 下位のアクセスレベルで許可されているすべての要素
ACL 変更のソースとして使用するサーバー。データベースの安全性を確保するため、このアクセス権を与えるサーバーは最小限に抑えます。通常、サーバー構成がハブスポークの場合は、ハブサーバーに [管理者] のアクセス権を与えます。
設計者
  • 設計要素
  • 下位のアクセスレベルで許可されているすべての要素
設計変更のソースとして使用するサーバー。ACL と設計の変更を 1 台のサーバーで管理する場合は、[設計者] ではなく [管理者] のアクセス権を使用します。
編集者
  • 新しい文書すべて
  • 文書の変更すべて
ユーザーが文書の追加、更新だけに使用するサーバー。通常、サーバー構成がハブスポークの場合は、スポークサーバーに [編集者] のアクセス権を与えます。
作成者 新しい文書なし。通常、サーバーにこのアクセス権を使用することはありません。
読者なし。変更内容は受信できます。変更を行わないサーバー。通常、[OtherDomainServers] グループのサーバーには [読者] のアクセス権を与えます。
投稿者 新しい文書。変更内容は受信できません。なし。通常、サーバーに [作成者] のアクセス権を与えることはありません。
なし なし。変更内容は受信できません。アクセスを拒否するサーバー。[OtherDomainServers] グループのサーバーには [なし] を与える場合があります。

注: 複製を実行しないデータベースの ACL には、データベースのシステム管理サーバーとして使用するサーバーが最低でも 1 台は登録する必要があります。管理サーバーを登録すると、組織内で名前の変更があったときに、サーバーのシステム管理プロセスで ACL にある名前を更新できます。

関連概念
システム管理プロセス

関連タスク
データベース ACL を設定する
グループを作成して変更する

関連資料
サーバーのデータベースアクセス権の設定に関するガイドライン
複製設定表