設定
このタスクについて
プライマリインターネットドメインのほかに、組織によっては代替インターネットドメイン名が使用されます。所属する組織でインターネットドメイン名が複数使用されている場合は、他のドメイン接尾辞もローカルと見なすよう Domino を設定します。次のような場合、インターネットドメイン名を複数使用します。
グローバルドメイン文書の設定は静的で、サーバーの初期化時のみにロードされます。ルーターを再起動したり、TELL ROUTER UPDATE CONFIG コマンドを使用してルーターを更新しても、設定を動的に更新することはできません。
注: SMTP MTA を使用しているサーバーについては、この Domino ドメインからアウトバウンド SMTP メールを送信できる Domino ドメインも指定してください。
組織で使用するインターネットドメイン名を DNS にすべて追加します。
グローバルドメイン文書では、次の内容を定義します。
グローバルドメイン文書を作成するには
手順
1. 設定するサーバーのサーバー設定文書がすでに存在することを確認します。
2. IBM Domino Administrator で [設定] タブをクリックし、[メッセージング] セクションを展開します。
3. [ドメイン] を選び、[ドメインの追加] をクリックします。
4. [基本] タブで、以下のフィールドに入力します。
グローバルドメインが SMTP MTA を使用して SMTP メールを送信する場合、このフィールドには SMTP MTA サーバーのサーバー文書 ([MTA] タブ - [グローバルドメイン名:] フィールド) で指定したグローバルドメインの名前と一致する名前を入力する必要があります。名前が一致していない場合、SMTP MTA はロードに失敗し、サーバーコンソールに次のメッセージが表示されます: Unable to get Global domain in the Name and Address book
このグローバルドメイン文書をデフォルトの文書として指定すると、この Domino ドメインのサーバーは、その設定を使用して、送信者のインターネットアドレスがないアウトバウンド SMTP メッセージに関するアドレスの参照や作成を制御します。ディレクトリ内のほかのグローバルドメイン文書のアドレス変換設定は無視されます。
複数のグローバルドメイン文書がある Domino ディレクトリでは、デフォルトの文書を指定しなかった場合、アルファベット順で最後にリストされているグローバルドメイン文書のアドレス作成ルールが使用されます。ただし、この場合、アウトバウンド送信者のインターネットアドレスを作成するときに、このグローバルドメイン文書で定義されているプライマリインターネットドメインは使用されません。代わりに、サーバーのサーバー文書の [基本] タブの [完全なインターネットホスト名:] フィールドに入力されているドメインの接尾辞を使用してアドレスが作成されます。
注: サーバーに適用されるサーバー設定文書でアドレス参照が有効になっている場合、デフォルトのグローバルドメイン文書のアドレス参照設定は無視されます。
名前に ASCII 以外の文字を含む Domino ドメインについては、ASCII 文字のみからなる代替ドメイン名、つまり別名も指定し、次のフィールドで定義する区切り文字を使用して 2 つの名前を区切ります。Domino では SMTP 通信に ASCII 名が使用されます。ASCII 以外の名前はサポートされていません。
Admin%AliasName@renovations.com という形式のアドレス宛てのメールを受信すると、受信側のサーバーは別名を実際の Domino ドメイン名に変換し、指定されたドメインにメールを配信します。
この文書には X.400 アドレスに関するフィールドが表示されますが、これらのフィールドは SMTP 設定には適用されません。このグローバルドメイン内で X.400 MTA を設定していない限り、空白にしてください。
表 3. [変換] タブ - SMTP アドレス変換
アウトバウンドメッセージの場合、SMTP サーバーまたは SMTP MTA は、アウトバウンド SMTP メッセージに送信者のインターネット返信アドレスを作成するときに、このフィールドの内容をインターネットドメインの接尾辞として追加します。これにより、複数の子会社で構成される組織が 1 つの組織としてインターネットに表示されます。たとえば、renovations.com を入力すると、組織内を送信元とするアウトバウンド SMTP メールは、すべて返信アドレスが renovations.com になります。これは、同じ Notes グローバルドメイン内で設定された複数のアウトバウンド SMTP サーバーがある場合でも当てはまります。
組織内の異なるサーバーから送信されるメールの返信アドレスに異なるインターネットドメイン (たとえば、renovations.com と renovations.co.uk) を使用する場合は、プライマリドメイン名ごとにグローバルドメイン文書を作成してください。
このフィールドと [インターネットドメイン別名:] フィールドに入力されているインターネットドメインで内部インターネットドメインが構成されます。インバウンドメッセージについては、SMTP サーバーまたは SMTP MTA はメッセージ受信者すべてのアドレスをこれらの内容と比較します。入力されているドメインの受信者へのメッセージがローカルに配信されます。
このフィールドには、64KB までのテキストを入力できます。
このグローバルドメインの SMTP サーバーは、このフィールドまたは [サーバーが所属するインターネットドメイン:] フィールドに入力されているすべてのインターネットドメインへのインバウンドメールを受け付けます。インバウンド SMTP メールは、入力されているドメインに制限されます。
このグローバルドメインに含めるインターネットドメインを明示的に指定できます。また、*.iris.com のように先頭に * (ワイルドカード文字) を使用して、プライマリドメインのすべてのサブドメインを指定することもできます。ワイルドカードは、エントリの最初の文字として使用する場合にのみ有効です。ワイルドカードを使用して、トップレベルのドメイン名やドメイン名またはサブドメイン名の文字のサブセットを表すことはできません。たとえば、次のようなワイルドカードエントリは有効ではありません: iris.*、*is.com, iris*.com
注: サーバーが複数のインターネットドメインへのインターネットメールを送受信する場合、各ユーザーのアドレスに個々のドメイン名を適用するには、それぞれのユーザー文書の [インターネットアドレス:] フィールドに入力してください。入力しなかった場合、代替インターネットドメインのユーザーから送信されたアウトバウンドメールは常に、プライマリドメインから送信されたように表示されます。
次のタスク
Domino サーバーが ETRN コマンドを使用して複数のインターネットドメイン宛てのメールを別のメールホストからプルする場合、そのホストに対応する接続文書を設定して、代替インターネットドメイン宛てのメールを要求することができます。詳しくは、「一時的な接続を使用してメールを配信する」を参照してください。
関連概念 インバウンドとアウトバウンドのメールでアドレスを解決する方法を設定する ドメインネームシステム (DNS) と SMTP メール配信 メール配信トポロジーを計画する デフォルトの形式を変更して、アウトバウンドメールに送信者のインターネットアドレスを作成する
関連タスク サーバー設定文書を作成する 一時的な接続を使用してメールを配信する SMTP 配信で送信されたメールをサーバーが受信できるようにする インバウンドとアウトバウンドの SMTP 配信時に Domino がグローバルドメイン文書を使用する仕組み
関連資料 Domino がアウトバウンドメッセージの送信者のインターネットアドレスを作成する仕組み
関連情報 Domino グローバルドメイン文書を理解する