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Web クライアントのアクセスからサーバーのファイルを保護する
ファイル保護文書を使用すると、Web ブラウザを使用してユーザーがアクセスできる、データベースファイル以外のファイルへのアクセスを制御できます。データベースファイル (.NSF) アクセス制御リスト (ACL) ではアクセスを許可するユーザーとそのアクセスレベルを指定できますが、それと同じように、ファイル保護文書では、ブラウザユーザーがアクセスできるファイル (HTML、JPEG、GIF など) に、ファイルシステムのセキュリティを設定し、ファイルの種類ごとにアクセスレベルとアクセスできるユーザーの名前を指定できます。

このタスクについて

ファイル保護文書は、最初にサーバーを起動したときに Domino ディレクトリに作成されます。 ファイル保護文書により、管理者には Domino ディレクトリに対する書き込み、読み込み、実行のアクセス権限が与えられます。他のユーザーはアクセス権が割り当てられません。ファイル保護文書は、Web クライアントのアクセスを制御することによりハードドライブ上のファイルを保護するセキュリティ機能です。アクセスレベルやファイルにアクセスできるユーザー名を指定することにより、ブラウザユーザーがアクセスできるファイルに対するファイルシステムセキュリティを向上することができます。

注: ファイル保護は、CGI スクリプトに適用することもできますが、それらのスクリプトからアクセスできるほかのファイルにまで拡張することはできません。たとえば、CGI スクリプトに対してファイルの保護を適用して、アクセスを Web Admin という名前のグループだけに制限できます。しかし、この CGI スクリプトからほかのファイルを実行したり、開いたりする場合や、別のスクリプトを実行する場合は、Web Admin グループをそれらのファイルにアクセスさせるかどうかはファイル保護文書では制御できません。

ファイル保護は、ほかのファイルにアクセスするファイル (イメージファイルを開く HTML ファイルなど) には適用されます。ユーザーがこの HTML ファイルに対するアクセス権を持っていても、HTML ファイルが使用する JPEG ファイルに対するアクセス権を持っていない場合は、HTML ファイルを開いても IBM Domino ではこの JPEG ファイルは表示されません。

次のディレクトリへのアクセスを制御するファイル保護文書は作成できません。これらのディレクトリには、Domino Web サーバーとその他のアプリケーション (メールデータベースなど) によって使用されるデフォルトのイメージファイルや Java™ アプレットが含まれています。


ファイル保護文書は、ディレクトリや個々のファイルごとに作成できます。ディレクトリで定義されている保護は、そのすべてのサブディレクトリによって継承されます。Web ユーザーがアクセスできるすべてのディレクトリについて、ファイル保護文書を作成しなければなりません。ファイル保護文書のないファイルとファイルディレクトリには、Web ブラウザを使用して誰でもアクセスできます。

注: データベース (.NSF) ファイルの保護には、ファイル保護文書を使用する必要はありません。その場合は、データベースの ACL を使用します。

Web サイト文書用のファイル保護を作成するには

このタスクについて

特定の Web サイトに対してファイル保護文書を作成します。このファイル保護文書は、指定された Web サイトにのみ適用されます。

ファイル保護文書でサポートしているセキュリティは、制限されています。機密情報は、データベース ACL など、IBM Domino のセキュリティ機能を使用して保護してください。

手順

1. IBM Domino Administrator で、[設定] -> [Web] -> [インターネットサイト] を選択します。

2. ファイル保護を適用する Web サイト文書を開きます。

3. [Web サイト] ボタンをクリックし、[ファイル保護の作成] を選択します。

4. [基本] をクリックし、次のフィールドに必要な情報を設定します。


5. [管理] をクリックし、[所有者] フィールドと [管理者] フィールドに値を入力します。デフォルト時は、ログイン時に指定した管理者名が、これら両方のフィールドに割り当てられます。

6. 文書を保存します。

7. 次のコマンドを入力して、設定値を更新します。


ファイル保護文書で次のように設定すると、Web User Group のすべてのユーザーが、c:¥notes¥data¥domino¥html ディレクトリのファイルを開いて、プログラムを起動できます。

パス: c:¥notes¥data¥domino¥html

アクセス: Web User Group (GET)

アクセス: - デフォルト - (アクセスなし)

notes¥data¥domino¥html ディレクトリに secret.htm ファイルが保存されているとします。Web User Group のメンバーに対してはこのファイルへのアクセスを禁止し、ユーザー Joe Smith にだけアクセスを許可できます。この場合は、次のように設定したファイル保護文書を作成します。

パス: c:¥notes¥data¥domino¥html¥secret.html

アクセス: - デフォルト - (アクセスなし)

アクセス: Joe Smith (GET)

関連概念
Web ブラウザからファイルへのアクセスを制御する

関連タスク
Web サイト領域認証文書を作成する

関連情報
IBM developerWorks Technical Library