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SSL 暗号に関する制限を変更する
SSL では、パブリックキー、プライベートキー、セッションで決定するセッションキーが使用されます。どの SSL 証明書でも、SSL 証明書の生成時に作成されるプライベートキーとパブリックキーのペアが存在します。それらのキーは、証明書の所有者がネットワーク上で自分自身を識別したり、S/MIME を使用してメッセージを暗号化したり、メッセージに署名することを可能にします。証明書には、パブリックキーだけが含まれます。プライベートキーは、IBM Notes クライアントの ID ファイルに格納されます。SSL サーバーの場合は、キーリングに格納されます。

このタスクについて

セッションキーは、ハンドシェーク時にネゴシエーションによって決定されます。ハンドシェークの主な目的は、セッションキーを生成することと、クライアントでサーバーを識別することです。また、サーバーでクライアントを識別する場合もあります。セッションキーのサイズは、使用する暗号によって決まります。たとえば、暗号 RSA_WITH_RC4_128_MD5 では、128 ビットのセッションキーを使用します。暗号 RSA_EXPORT_WITH_DES40_CBC_SHA では、40 ビットのセッションキーを使用します。

使用できる暗号は、サーバーのパブリックキーのサイズによっても制限されます。RSA_EXPORT_ の暗号は、512 ビット以下の RSA キーでのみ使用できます。RSA_EXPORT1024_ の暗号は、1024 ビット以下の RSA キーでのみ使用できます。EXPORT 指定のない暗号には、RSA キーサイズの制限はありません。

インターネットプロトコルでの SSL 暗号の使用を制限することができます。たとえば、HTTP サービスでのみ 128 ビットの暗号の使用を指定して、国内のブラウザバージョンを使用してサーバーにアクセスするようにユーザーに要求することができます。設定パラメータが指定されていない場合、そのプロトコルで使用する SSL 暗号に対して制限はありません。

SSL 暗号の設定方法には、IBM Domino サーバーでのインターネットプロトコルの設定方法に応じて、次の 3 つの方法があります。


インターネットサイト文書内での SSL 暗号に関する制限の変更の詳細については、関連リンクにある「インターネットサイト文書のセキュリティを設定する」を参照してください。

サーバー文書で SSL 暗号に関する制限を変更するには

手順

1. Domino Administrator で、[設定] をクリックし、Domino ディレクトリのサーバー文書を開きます。

2. [ポート] -> [インターネットポート] -> [Web] をクリックします。

3. [SSL 暗号] フィールドで [修正] をクリックします。使用できる SSL の暗号仕様のリストが表示されます。

4. 暗号仕様を選択して、[OK] をクリックします。

5. 文書を保存して閉じます。

NOTES.INI ファイルを使用して SSL 暗号に関する制限を変更するには

このタスクについて

すべてのプロトコルに対して SSL 暗号の制限を指定するには、NOTES.INI の設定 SSLCipherSpec を使用します。暗号は、2 桁のコードで指定します。暗号は、必要な数だけ追加できます。

たとえば、3DES と RC4128SHA という暗号を有効にするには、NOTES.INI ファイルに次の行を入力します。

SSLCipherSpec=050A    

05 = 3DES、0A = RC4128SHA です。

注意: SSLCipherSpec での設定は、インターネットサイト文書とサーバー文書内で指定した SSL 暗号に関するすべての制限を無効にします。

関連概念
LDAP ディレクトリのディレクトリアシスタント設定時に SSL を使用する
NOTES.INI 設定

関連タスク
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