管理


複数のクラスタレプリケータを使用する
使用頻度が高く、更新要求によってクラスタレプリケータを常に過負荷にするデータベースが存在する場合は、複数のクラスタレプリケータの実行を検討してください。

このタスクについて

複数のクラスタレプリケータをサーバーで実行すると、変更内容を別のサーバーに複製するためにそれぞれが同時に稼働します。あるクラスタレプリケータが変更内容をあるデータベースに複製する処理でふさがっている場合は、別のクラスタレプリケータが変更内容を別のデータベースに複製できます。複製のワークロードを共有することで、複数のクラスタレプリケータは、迅速なデータ更新とデータベースの緊密な同期を実現します。

実行するクラスタレプリケータの数を決定する

このタスクについて

実行するクラスタレプリケータの数を決定するには、クラスタ複製統計をモニターします。例えば、統計の Replica.Cluster.WorkQueueDepth は、複製を待機中の変更済みデータベースの数を示します。待機中のデータベースが存在していることが多い場合は、クラスタレプリケータを 1 つ以上追加することを検討します。ただし、トランザクションを処理する上で十分なネットワーク帯域幅を備えていない場合でも、複製を待機しているデータベースの数が 1 以上になることもあります。この場合は、クラスタの専用 LAN を設定することを検討してください。また、使用しているサーバーにプロセッサやメモリを増設すると、複製能力が向上することがあります。

クラスタ複製統計の Replica.Cluster.SecondsOnQueue は、最後に複製されたデータベースが複製されるまでに待機した時間を秒数で示します。クラスタレプリケータは、そのキューを 15 秒ごとにチェックするため、負荷が低ければこの数値は 15 未満になっています。この数値が 30 以上になることが多い場合は、クラスタレプリケータを 1 つ以上追加することを検討してください。

クラスタ複製の統計が目標値に達するまで、クラスタレプリケータを一度に 1 つずつ追加します。

サーバーが起動するたびに複数のクラスタレプリケータが自動的に起動するように IBM Domino を設定できます。また、現在のセッションのみで複数の Cluster Replicator を起動することもできます。

Domino Administrator または Web サーバー管理クライアントを使用して、サーバー起動時に複数のクラスタレプリケータを起動するように Domino を設定できます。

IBM Domino Administrator で操作する

手順

1. [設定] タブをクリックします。

2. タスクペインで [サーバー] を展開し、[設定] をクリックします。

3. 次のいずれかを実行します。

4. [NOTES.INI 設定] タブをクリックします。

5. [パラメータの設定/編集] をクリックします。

6. [アイテム] フィールドで CLUSTER_REPLICATORS を選択、または入力します。

7. [値:] フィールドに、このサーバーで実行するクラスタレプリケータの数を入力します。


8. [追加] をクリックし、[OK] をクリックします。

9. [保存して閉じる] をクリックします。

10. サーバーを再起動して、設定内容を有効にします。

Web サーバー管理クライアントで操作する

手順

1. [設定] タブをクリックします。

2. タスクペインで [サーバー] を展開し、[設定] をクリックします。

3. 次のいずれかを実行します。

4. [NOTES.INI 設定] タブをクリックします。

5. [パラメータの設定/編集] をクリックします。

6. [有効パラメータ] ボックスで CLUSTER_REPLICATORS をクリックし、[追加] をクリックします。

7. [値:] フィールドに、このサーバーで実行するクラスタレプリケータの数を入力して [OK] をクリックします。


8. [保存して閉じる] をクリックします。

9. サーバーを再起動して、設定内容を有効にします。

現在のセッションのみで複数のクラスタレプリケータを起動する

このタスクについて

現在のセッションのみで複数の Cluster Replicator を実行するには、IBM Domino Administrator または Web サーバー管理クライアントから、次の操作のいずれかを実行します。

手順

1. サーバーペインで、[すべてのサーバー] または [クラスタ] を展開します。

2. 目的のサーバーを選択します。

3. [サーバー] -> [ステータス] タブをクリックします。

4. タスクペインで次のいずれかを実行します。

5. ツールペインで [タスク] を展開し、[開始] を選択します。

6. [Cluster Replicator] を選択します。

7. 起動する Cluster Replicator ごとに [タスクの開始] を 1 回クリックして、その後で [終了] をクリックします。

サーバーコンソールで操作する

このタスクについて

起動するクラスタレプリケータごとに 1 回ずつ、次のコマンドをサーバーコンソールから送信します。

load clrepl

このコマンドを送信するたびに、サーバーは別のクラスタレプリケータを起動します。

関連タスク
クラスタ内複製のイベントと統計を表示する
クラスタ専用 LAN を設定する
サーバー全体でクラスタ複製を無効にする